数十年で石油はなくなると言われていますが本当なのでしょうか?そもそも石油どこからやってくるのか、石油とは何か?などを紹介していきます。
石油の正体とは?
石油とは、長い年月の間に動植物や微生物などの死骸が堆積して化石化したものが、地熱や地圧などにより作られていると言う考えが一般的です。
こうして死骸が堆積して圧がかかりできたエネルギーを化石燃料と言います。そして化石燃料には三種類あり、石油、石炭、天然ガスです。
- 石油:液体化した化石
- 石炭:固体化した化石
- 天然ガス:気体化した化石
三種とも別々の物かと思っていた人もいるでしょう。元を辿れば三種とも同じです。石油は化石燃料が液体化したものになります。
そして圧力により、生物の死骸が石油になり地上に出てきた物が油田になります。
この黒の矢印の先が油田になっています。
石油は水よりも軽いので上へ行こうとしますが、土や海があり簡単に地上へ行けません。しかし、土の隙間を通って長い時間をかけて地上へ向かいます。この隙間の先が油田になっています。
石油はなぜアラブに多いのか
アラブが砂漠が多いから石油がたくさん取れていると考えている人もいるでしょう。
しかし、そんなことは全く関係ありません。
石油は死骸が堆積したものであると説明しましたよね。つまり、アラブ周辺は数億年前から死骸の堆積が多い大陸であったからです。
なぜアラブ周辺にだけ生物が多かったのかと言うと、数億年前まで地球はバンゲア大陸という1つの大陸でした。このバンゲア大陸には、テチス海と言われる巨大な入り江があり気候も暖かくたくさんの生物がいました。
しかし、地殻変動などによりテチス海は土砂に埋もれたしまいました。そして残った一部が現在のアラブ周辺であり、それが石油になっていると言われています。
またアラブ周辺は、死体が堆積してできた石油を集めやすい構造の地域でもありました。
日本も産油国になれる
アラブ周辺は運よく石油が地表に出ている「油田」があり石油が取られているだけです。この油田は死骸が堆積してできたものであり、死骸が堆積している場所であれば取ることができます。
実は、日本にも油田が存在していますが、アラブ諸国のように大規模な油田ではありません。なぜならば日本は石油が出てこれる場所が少ないからです。
イメージ図が下記になります。
日本にはないんだ…
って悲観するのはまだ早いです。地上に出ていない石油も地球内にはたくさんあります。研究機関が調べてみたところ地下2000m~7000mほどの下に溜まっているようです。
よし!地下に溜まっているならそれをポンプでくみ上げてやろうと考えたのが日本です。
これをくみ上げることのできるポンプは日本、アマリカ、ドイツが保有しています。将来的に日本も産油国になることもできるかもしれません。
この技術はすで確率されていて、地下2000m以上から取り出せるようになりました。これがシェール革命と呼ばれています。本当にすごいことなんです。
じゃあ水はどこから↓
石油は枯渇しても問題ない
地表に出ている石油があと数十年しかもたないと言われているだけで、地下に眠る石油は1000年以上私たち人間が使い続けることができるくらいあると言われています。
また100年も経てば新しいエネルギーも開発されるだろうと言われています。なので、まだエネルギーに関しては心配する必要はないでしょう。
あなたが今使っている石油製品は、数億年かけて作られたものと考えると物を大事にしようと思えるかもしれません。