コバンザメはサメの周りにいる小さな魚と知っている人は、多いと思いますがなぜサメに食べられないのか知ってますか?今回は食べられない理由と役立つコバンザメを紹介します。
コバンザメはサメではない
コバンザメはサメと名前が付いていますが、サメとはまったく別の種類の魚です。またコバンザメと聞くと小さい魚をイメージするかもしれませんが、実際は70cmほどあるんです。
なので、コバンザメにくっつかれている大変そうな大型魚などもいます。画像のアカガメはすごく大変そうに見えますね。
そしてコバンザメは「ススズ目のコバンザメ科」に属しており、タイ、キス、ハゼなどと同じ種類の魚であり普通の白身魚です。お刺身、揚げ物、煮つけにして食べることができます。
画像は本物のコバンザメ料理です。けっこうおいしそうでしょう?
サメにだけくっついているイメージがありますが、マグロ、クジラ、サメ、アカガメなど大型の魚にもくっついています。サメのように見えるからサメと名前がついただけです。
コバンザメの名前の由来は、力の強い魚のそばにいて小さなおこぼれをもらうことから「コバンザメ」と呼ばれるようになりました。小さなおこぼれ=小判です。
強いサメのそばで、食べ残しなどのおこぼれなどをもらうからですね。
「金魚の糞のようなやつだな!」と同じように「コバンザメのようだな!」と使うこともあるくらいです。魚の比喩表現は不思議でおもしろいですよね!
サメとは共存共栄である
しかし、サメにとってもメリットがあるからコバンザメを食べないでいると言われています。しかし、サメの仲間と言うわけでなくわざわざ食べる必要もないと思っているのでしょう。
コバンザメは、上側に吸盤がついていて、それをサメにくっつけて一緒に行動しています。コバンザメはサメの食べ残しを食べたり、サメといることで安全に移動することができたりとメリットがたくさんあります
しかし、サメにとっては何のメリットがある?と考える人もいるでしょう。
コバンザメの歯は出っ歯のように前へ飛び出していて、そして前歯はキレイに並んでいます。この歯でサメの周りをクルクルしながらサメをキレイに掃除しているのです。
サメ肌と呼ばれていて肌が強そうに見えるかもしれませんが、サメのお腹はプヨプヨしてて柔らかいんです。そこでコバンザメが寄生虫などが付かないように掃除をするっとことです。
コバンザメの吸着力の研究
サメなどの大型魚に常にくっついているコバンザメって実はすごいんですよね!水の中で高速で動くものにずっとくっつく吸盤なんてないですもんね。
マグロやホホジロザメなどは止まると息ができなくなり死ぬと言われ、常に動き続けていています。しかし、そんな魚であっても常にコバンザメはくっつくんです。
↓ホホジロザメが止まると死ぬ理由↓
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しかもコバンザメは、カメのようなツルツルの表面、サメのようなザラザラな表面など何にでも対応することができます。
この吸盤の使い方として、海の中から物を引き上げるとき、海で物と物を繋げるときに活用できると考えられています。現在はこういったケースには、磁石や縄などを使うことが多いのです。
役立つコバンザメ
コバンザメが、サメに食べられない理由がわかりましたか?たまにおこぼれのご飯を食べるくらいしかサメにとってデメリットがないんです。そして私たち人間にも役立つかもしれません。
いまは「コバンザメ(小判鮫)」と呼ばれていますが、この吸盤で儲けがたくさん出たら「オオバンザメ(大判鮫)」と呼ばれる日もくるかもしれません。